こんにちは、杉並区浜田山のなんば鍼灸院・整骨院、院長の南波です。
数あるブログの中から、本ブログを読んで頂き感謝致します!
今日は多くの患者さんからよく聞かれる、「塩分が多いと高血圧が怖い」という不安に正面からお答えしつつ、天然塩(自然塩)がもたらす健康的な側面について、医学的・臨床的な裏付けをもとに解説いたします。
「塩=血圧への悪影響」は必ずしも正しくない
まず、過剰な塩分(ナトリウム)の摂取は血圧上昇や心血管リスクの増加につながる、というのは多くの研究で示されています。WHOでは、1日2,000 mg未満(塩にして約5 g)以下が推奨されている一方で、現代人はそれを大きく超えていることが多いです。ウィキペディア+1
しかし、一方で最新の研究や見解では、「天然塩」が与える影響の違いにも注目が集まっています。
天然塩は精製塩に比べて高血圧になりにくい?
動物実験の例ですが、塩に敏感なラット(高血圧のモデル)を使った研究では、天然海塩を与えた群は、精製塩を与えた群に比べて血圧の上昇が抑えられ、心臓・腎臓へのダメージも少ないことが確認されました。PMC
この結果は、天然塩に含まれるマグネシウムやカリウムなどのミネラル成分が、血圧の調整や血管の柔軟性に好影響をもたらす可能性があることを示唆しています。
ミネラルの力:カリウム・マグネシウム・カルシウム
多くの臨床研究では、カリウム、マグネシウム、カルシウムの摂取量を増やすと、血圧が低下する傾向が認められています。これは単にナトリウム(塩分)を減らすだけでなく、ミネラルバランスを整えることが重要であることを示しています。PMC+15PMC+15Verywell Health+15
特に、カリウムはナトリウム排泄を促し、血管を広げる働きがあり、一方でマグネシウムは血管の弾力や緊張緩和に役立ちます。BioMed Centralwww.heart.orgウィキペディア+1
臨床で感じる、天然塩の良さ
私の鍼灸臨床においては、天然塩(特に平釜や天日塩)を食事で取り入れている方は、水分バランスや血流の巡りがよく、むくみや高血圧などに対する回復力がしっかりしている印象があります。
お話を伺うと、同じ「塩分量」であっても精製塩を使われていたときに比べて、体調の変化が少なく、安定感があるというケースが多いです。
まとめとアドバイス
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天然塩のミネラルは血圧にも、血管にもプラスに働く可能性がある
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精製塩のようにNaClのみではなく、カリウム・マグネシウムなどが含まれることで血圧の安定や老廃物の排泄が促されやすい
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だからといって「塩をたくさんとればいい」とはいきません。取る量は適度に、質にこだわることが大切です。
例えば、**1日5 g程度の天然塩(海塩、天日塩など)**をベースに、野菜や果物でカリウム、ナッツや豆類でマグネシウムを補うような食のバランスが、血圧管理には理想的です。