こんにちは、杉並区浜田山のなんば鍼灸院・整骨院、院長の南波です。
数あるブログの中から、本ブログを読んで頂き感謝致します!
前回は、冷えと消化力について書きました。
身体は冷えると機能が低下し、胃の消化力ももちろん例外ではない、という内容でした。
https://hamadayama89.jp/blog/rouhaibutsutosyokuji7/
今回は、消化の機能と噛む回数についてお伝えします。
皆さん、食事をする時に、何回位噛んでいますか。
ある研究によりますと、
現代人は1回当たりの食事で噛む回数は約620回
と報告されています。
弥生時代では約4000回、
江戸時代から戦前では約1500回
ということですので、現代の少なさが良く分かります。
その要因として、食事内容の変化が挙げられます。
現代の食事は、軟らかい物が多くなっているため、あまり噛まずに簡単に呑み込めてしまいます。
食事1口当たり30回は噛みましょう、
と聞いたことがあると思います。
噛む回数が増えると、身体に様々な利点があります。
その中でも今回は消化と関係することをお伝えいたします。
まずは、良く噛むことによって食べ物を小さくできます。
食べ物の塊が大きいまま胃に入るのと、よく噛んで小さくなった状態で胃に運ばれるのでは、もちろん小さい状態の方が消化の負担は少なくなります。
また、噛むことによって脳に刺激がいき、
「食べ物が入ってきますよ」
と胃に指令を出すので胃が働きやすく、消化しやすくなります
さらに、噛むことによって唾液腺が刺激され唾液が口の中いっぱいになります。
唾液腺には
耳下腺、
顎下腺、
舌下腺
の三つがありそれそれが消化の働きをしています。
噛む回数が増えれば増えるほど唾液腺を刺激して唾液が出やすくなります。
結果的に消化を助けることにつながります。
唾液中には特に糖質を分解するアミラーゼという消化酵素が含まれています。
口の中で唾液とまじらせればまじらせるほど、胃に負担をかけずに消化することができるようになります。
また、唾液は血液からできています。
つまりまずは良い血液を作れる身体になることが重要です。
しっかりと消化して栄養素を吸収できることで良い血液ができます。
そして良い血液ができれば唾液がしっかり出てきて、消化しやすくなります。
このように良い身体→消化しやすい→良い血液→良い唾液→消化しやすい・・・という良い循環になっていきます。
繰り返しになりますが、消化の機能が上がれば上がるほど老廃物が身体にたまりづらくなります。
結果的に不調や病気からも遠ざかります。
そういった意味で、噛む事は体調管理にも間接的に関係してきます。
噛む事の利点は今回書いたこと以外にもたくさんあります。
今回は消化と関係することのみ記しましたが、また後日「噛む」をテーマに書きたいと思います。
ちなみに、顎の痛みや歯の痛みのために噛む気が起きない、という方が良くおられます。
また、食欲が低下して食べる気が起きないという方もいらっしゃいます。
そのような時は、鍼灸施術を受けることが先決です。
鍼灸施術を受けて、おいしく、楽しく食事が出来、そして健康になっていただきたいと思います。